第2回 多様な職員の属性をどう管理するか?
- admin4965
- 6月10日
- 読了時間: 3分
― 自動作成の第一歩は、「誰が、どこで、どんな働き方ができるか」を整理すること ―
勤務シフトを自動で作成するために、まず最初に必要なのは、職員一人ひとりの“働き方の条件”を正しく把握することです。
医療現場では、役職やスキル、勤務の可否など、個人ごとに多様な属性があります。
この情報をシステムに登録し、計算の前提とすることが、自動作成成功の鍵になります。

属性情報は「人を知るための設計図」
勤務シフトに必要な職員情報は、単なる名前や所属だけではありません。
以下のような情報が属性として扱われます:
スキル・力量:たとえば「リーダー」「サブリーダー」「1年目」など
役職:師長、主任、一般職員など
勤務制限:夜勤不可、週に3日まで、月曜は勤務不可 など
性別:同性ペアでの当直が必要な運用がある場合
対応可能部署:所属部署以外に“応援可能”なエリアがあるか
こうした情報を正しく把握し、更新し続けることで、システムは「誰にどんなシフトを割り当てられるか」を判断できるようになります。
部署ごとに「必要な属性」は違う
医療現場では、部署ごとに求められる勤務条件やスキルが異なります。
たとえば:
看護部:リーダー・メンバーなど力量バランスが重要
放射線科:機器ごとに操作資格が分かれている
薬剤部:調剤、病棟、製剤など複数業務のローテーションがある
つまり、「この病院の看護部で通用する属性設計」が、他の部署ではそのまま使えないということです。
そのため、柔軟に項目を追加・調整できる属性管理機能が、シフト自動作成システムには不可欠です。
属性情報は「システムで見える化」する時代へ
従来、こうした情報は「師長が頭の中で把握している」「紙の一覧表で管理している」といった属人的な運用になりがちでした。
しかし、システム化によって情報を“見える化”し、誰もが確認できる状態にすることで、以下のメリットが生まれます:
シフト作成の属人化を防げる
更新漏れ・認識違いによるミスが減る
スキル育成やローテーション計画に活用できる
また、職員のスキル一覧をシステム画面上で一覧化できれば、シフトのバランス確認や研修の検討にも活かすことができます。
今回のまとめ
医療現場では、職員ごとに「勤務可能な条件」が大きく異なる
スキル・役職・勤務制限・対応可能な部署などを“属性”として管理することが大切
部署ごとに必要な属性は異なるため、柔軟に設計できるシステムが必要
属性の“見える化”は、シフト作成だけでなく育成や業務改善にも役立つ
次回は…
「シフト作成ルールをシステムにどう落とし込むか?」
現場には「この日には何人必要」「夜勤の後は休ませたい」といった多様なルールがあります。その複雑な“現場の頭の中”を、どうやってシステムに教えるのか?次回、詳しくご紹介します。
Comentarios